道具仕立て芝居噺

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三連休の中日、江戸博のホールで落語会。今回の目玉は最後にやる林家正雀さんの「道具仕立て芝居噺」(正本芝居噺)。

●三遊亭金兵衛:初天神
季節違いなので?季節感を無くした真ん中だけ、あるいは単に時間の関係のショートバージョン。父ちゃんの舐める団子が玉がなくって、ぺったりした御弊餅のようだったような。
●桂平治:普段の袴
はっつぁん(?)は、袴を自分で問題なく履けたんだ・・・
●三遊亭歌武蔵:不精床
おもしろかったけど、親方凶暴すぎ。さっさと逃げない客がヘン。危機管理能力の欠如。
●柳家権太楼:芝浜
 「おまえさん、熊さん、起きておくれよ」が無い! ほかにもいろいろ筋が違う、今まで聞いた&読んだことのないバージョン。おもしろかった。ただ、権太楼師匠のがーがー怒鳴りつける語り口はやっぱりイマイチ苦手。でも、ここ数年、だいぶ脂が抜けてきたかな。

 --中入り--

●林家正雀:鰍沢
芝居仕立ての噺というのは、正岡容の『小説 圓朝』(amazon)で読んで、圓朝が自分で絵を描いて(落語家になる前は、絵師に弟子入りしていた)背景や舞台道具を作って、芝居仕立てで演じて、当時ものすごい人気を博したというもの、いったいどんなもんかずっと見たかったのでワクワク、ちょっと期待しすぎまして・・・。あれ、道具出さないまま普通に噺が進んでいくよ、どんどん進んでいくよ・・・・と、最後の鉄砲も撃ってしまってから、おもむろに、後ろの幕が開いて、前や横にも書き割りみたいなのをたてて、山の中の雪景色に----大きな立版古(たてばんこ)みたいなもんです----黒子さんも手伝って衣装が引き抜きになって粗い格子の役者っぽい着物になり、蕩々とした黙阿弥調のつらねがあって、見えで決まり、というものでした。
庶民が歌舞伎を見に行った気分をちょっと楽しむものだったのね。彦六師の演じた録画もどこかに残っているらしいので見てみたいな。

落語「道具仕立て芝居ばなし」<東京発・伝統WA感動>[東京文化発信プロジェクト]」というなが〜いタイトルは、つまり東京都(歴史文化財団)主催の会だったんだけど、まあ、大目に見て7割の入り、後ろがらがら。わたしもそんなに落語会情報にとろい方じゃないと思うんですが、直前に「得チケ(手数料だけ無料だった)のお知らせが来てはじめて知りました。「WA感動」っていうタイトルも超ださいし、広報全然だめじゃん! すごいいい落語会だったという訳でもないけど、「道具仕立て芝居噺」はめずらしいし、この頃はもっとしょうもない落語会だっていつでも満員なのにね〜。

最初の3人で45分という寄席並みにかっとばし、「芝浜」も「鰍沢」も中身が重い割に、さくさく30分だったので、なんだかえらいスピーディに終わった感じ。

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このページは、かえるが2009年10月13日 12:34に書いたブログ記事です。

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