文楽「奥州安達ヶ原」

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20080920-1.jpg奥州安達原
朱雀堤の段
環の宮明御殿の段
道行千里の岩田帯
一つ家の段
谷底の段

一週間後には、文楽夜の部。この夏〜秋見た怖い舞台ベスト3に入るかな^^;)
この演目は、話のスケールが大きくて(国家転覆の陰謀〜っ!)、ギリシャ悲劇のようにとってもドラマチック(荒野の一軒家で次々と旅人を殺す老婆。自分の娘と知らず、妊娠した娘を殺して、腹かっつぁばいて胎児の血を絞る・・・プルプル〜)ということで、早く見たかったもの。

この怖〜い怖〜い老婆を遣うのが、もちろん、勘十郎さん♪ いや、ほんとに怖かった。本人のお顔も怖くなってた。
今回はもっと、浄瑠璃を聞き取る方に神経をやろうと思ってたんだけど、もう舞台も浄瑠璃も渾然一体となって、怖い怖いで目が釘付け。まあ、これが本来の楽しみかたでしょうね。

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近頃、岩波文庫ででた『浄瑠璃素人講釈上)・(下)』(杉山其日庵)に夢中。
芸談というものは、どれもおもしろいけど、これがまたむちゃくちゃおもしろい。三浦しをんの文楽ものにいくつか出てくるおもしろい芸談を、10倍おもしろくして95回並べたような(95の演目について書いてある)!
浄瑠璃というのをほとんど知らなくても(たぶんぜんぜん知らなくても)、出てくる明治の名人たち、大夫さん、三味線弾きのシビアな芸の道の話がもうわくわくしちゃうほどおもしろく。文章が辛辣で歯切れがいい。ましてやこれで、少しでも分かってたらどんなにおもしろいだろう、と。
後書きを読むと、書いたのは明治の右翼の大立て者(この本の中身には関係してませんが)で、夢野久作のお父さんなんだ、で、さらにへ〜っ。

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このページは、かえるが2008年10月20日 11:37に書いたブログ記事です。

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